快適さを考えたらやっぱりHDDよりSSDだよねー!ということで、HDDのみを搭載していた自宅のデスクトップパソコン DELL XPS 8920 にSSDを追加し、HDDをサブとして使えるようにしたいと思います!
こんにちは、makoto です!
SSDよりHDDのほうが安いので、お金がなかったときに頑張って買った DELL XPS タワー(XPS 8920)はHDDしか搭載していません。SSD+HDDという構成がたくさんありましたが、頻繁にアクセスするファイルはSSDに入れておいたほうがパソコンがサクサク動くらしいです。
当時はそんなことちゃんと考えなかった…。
そういえばSSDを搭載しているMacBook Airは結構サクサクです。OSの違いもありますが、HDDとSSDの違いという部分も大きそうです。
今回は、XPS 8920にSSDを増設してパソコンをもっとサクサクにしてみたいと思います!
※ 非常にざっくりとした説明になります。正しい保証はありません。
HDDとSSDの違い
評価基準 | HDD | SSD |
---|---|---|
ドライブの容量 | 大きめ | 小さめ |
容量当たりのコスト | 安い | 高い |
持ち運び | × | ○ |
動作する音 | 聞こえる | なし |
消費電力 | 比較的多い | 少なめ |
読み出し・書き込み | 遅い | 速い |
HDDはハードディスクドライブ、SSDはソリッドステートドライブの略称です。
とてもざっくり説明すると上の表の通りです。HDDのほうが安くて大容量ですが、衝撃に弱いのでノートパソコンには向きません。SSDは動作が速くて消費電力も少なく、静かに動きますが値が張ります。
また、HDDは内部の円盤が死んだら終わり、SSDは読み書きしすぎてメモリが劣化すると終わりという感じです。
SSD+HDDという使われ方は、SSDにOSが入っていて動作は速く、HDDに大容量の動画像を保存するといったものです。私もそういう使い方をしたいと思っているので、増設します。
SSDの種類
調べたら色々な種類があって途中でめげそうになりましたが、簡単に説明していきます。
形状
主に3種類に分けられます。(画像はアマゾンから)
最も安価なのは2.5インチのSSDです。2.5インチSSDが主流だったところにmSATAが出て、後継のM.2まで登場したんだとか。時代は知らない間に進化しているんですね。ちなみに、mSATAはあまり使われていないようです。
また、サイズとして22XXという番号が振られています。これは幅が22mmで長さがXXmmという意味だそうで、2280が一般的です。
何が違うのかというと、接続方法と速度です。それはこの後説明していきます。
インターフェース
SATA (Serial ATA)
HDDにも使われている形式で、速度に物理的な上限があります。
2.5インチSSD,mSATA SSD,一部のM.2 SSDはこの形式で接続します。
NVMe
PCI Expressを通じてストレージを接続する規格です。
SATAはストレージを接続するためのものですが、PCI Expressはビデオカードやサウンドカードを接続するなど、機能を拡張するために用意された汎用的なものです。
SATAに比べると、NVMeは4~6倍くらい速かったりするようです。一部のM.2 SSDはこの形式で接続します。
どのSSDが接続できるのか?
SATAやM.2は増設したいパソコンのマザーボードに接続端子がないと使えません。マザーボードというのは、パソコンの様々な機器が繋がっている一番大きな基盤です。
そのため、まずはパソコンの蓋を開けて、空いている端子があるのかを調べる必要があります。この際に気を付けなければならないのは、静電気によって壊してしまわないこと。パチンとなればパソコンは金属製のやたら重い文鎮と化します。パソコンに触る前に金属のドアノブに触れるなどして静電気を体から逃がしておきましょう。
どこに何の端子がついているのかはマザーボードによって異なるため、パソコンの型番で調べるといいです。ここから先は私が持っているXPS 8920で見ていきます。
XPS 8920の仕様
”XPS 8920 設定と仕様” によると、SATAが三つとM.2が一つあります。M.2のインターフェースにはSATAとNVMeの2種類がありますが、両方いけるようです。また、どの長さでも対応できるようなので2280にしたいと思います。
DELLは商品に関する情報の出し方が微妙なので、公式サイトで見つけるまで結構時間がかかってしまいました。何より問題だったのは、M.2のインターフェースが分からなかったことです。
ホームページからPDFの説明書はダウンロードできるのですが、M.2と記載があるだけで細かい情報は載ってないんですよね。初心者すぎてわからない…。
最終的に、SATAもNVMeも使えるという記述を見つけられました。
WDのM.2 SSDを購入
増設するSSDもそれなりに悩みましたが、結局ウエスタンデジタルの M.2 2280 1TB (SATA 3.0) にしました。
いくつか購入候補がありましたが、レビュー等を参考にしながら選んでいます。
安かったので結構有力な候補だったCrucial製のM.2 SSD 1TB (NVMe) はアフターサポートが最悪とのことで短期間で壊れたというレビューが多く、壊れてしまっても会社とのバトルになるので避けました…。
また、無駄に1TBにこだわってしまったため、かなりお高いです。本当はそんなに要らないのですが、既に500GBを超えてしまっているCドライブをクローンすることを考えると…。一部のデータを外部ストレージに移動してから作業する手もありましたが、そもそもそんなに多くの外部ストレージを持っていないのです。
また、M.2 SSDの中でもNVMe は速い分、消費電力が多くて発熱がすごいらしいです。となると、ヒートシンクを別に購入する必要があり、吟味が面倒です。一応調べはしましたが。SATAはそこまで熱くならないということなので、様子を見て必要そうであればヒートシンクを買います。
安く済ませるという点では2.5インチSSDでもいいなと思いましたが、SSDをマウントするためのケースやSATAケーブルも必要になります。そして1TBだとM.2 SSDのSATAと大して変わらない金額でした。きっと探し方が甘いのですね。
増設・換装作業
増税前最後のAmazonポイントセールということで早速購入しました。増税後のほうがポイントが多い可能性も否定できないですが、Amazonクラシックカード+プライム会員+アプリからの注文ということで7%のポイントがプラスで付いていたので、悪くはないような気がします。
ウエスタンデジタルはサンディスクを買収し、東芝と連携するなど品質には問題がなさそうだったので選びました。探せばもっと安いメーカーもありますが、メインSSDが逝くと後々大変なことになるので冒険は避けます。
M.2 SSDを挿入
まずは、SSDをマザーボードに挿します。ドライバで固定するだけです。
SSDのフォーマット
Windowsマークを右クリック > [ディスクの管理] を開くと、[ディスクの初期化] というウィンドウが出てきました。(出てこないこともあるらしい)
挿したらディスク 0 でした。元から付いているHDDはディスク 1 です。OSは64bitなので [GPT] を選択して [OK] をクリック。
クローンするときには、元のディスクと同じ種類を選ぶのが原則だそうです。
ディスク 0 がオンラインになったのでフォーマットは完了です。
ボリュームの割り当て
未割り当ての部分を右クリックし、[新しいシンプルボリューム] を選択します。
ボリューム名や割り当てるアルファベットを選択してクイックフォーマットすると、簡単に割り当てられます。(今回はFドライブにしています)
SSDにクローン
今回は EaseUS Todo Backup というソフトを使います。無料版で十分です。
(DELLだと失敗するといわれているようですが「最終的には」成功しました)
左の一覧から [クローン] を選択します。
ソースにはOSが入っているHDDを選択します。
ターゲットには今回増設したSSDを選択します。画像では既にOSが入っていますが、本来は空のストレージです。また、ハードディスクと表示されていますが、HDDでもSSDでもソフトウェア上はハードディスクと表示される仕様のようです。
これまではHDDを使っていたので、高度オプションで [SSD に最適化] にチェックを入れて、実行します。
順調にいけば一回で終わりますが、私は最初に間違ったので実はクローン成功までに3回やり直しています…。
一回目の失敗は、ハードディスク全体ではなくパーティションを選択してクローンしてしまったことが原因です。ソースにハードディスク1のCドライブのみ、ターゲットにハードディスク0のFドライブのみを指定してしまったので、MBRがクローンされずにSSDでOSを起動することができませんでした。
二回目の失敗は、一回目のミスの後にハードディスク1の内容をまるごとハードディスク0にクローンしたところ、途中でエラーが発生しました。その内容は以下の通りです。
ディスククローンが失敗しました。ファイルシステム上にエラーが見つかりました。セクタバイセクタ方式の復元(またはクローン)を選択して再試行してください。
セクタバイセクタ方式でクローンすることもできますが、検索した感じではエラーを含めてすべて完全にクローンすることでクローン自体は成功する、みたいなことのようです。めちゃくちゃ時間がかかるとも書かれていました。
ファイルシステム上にエラーがなければよいということでもあるので、Cドライブのプロパティからエラーチェックを実行しました。結局エラーは見つからなかったのですが、その後クローンしたところ成功しました。
私の環境では 1 時間 40 分ほどかかってクローンが終わりました。
BIOSで起動ディスクの切り替え
これが最後の工程です。一度電源を切って、BIOSセットアップを開きます。
私が使っているXPSはDELLなので、電源を入れた直後にF2を連打すれば開けます。
通常は起動した直後に一瞬表示される画面でどのキーを押せばBIOSセットアップが開けるか表示されますが、IO DATA のディスプレイは電源が入ってから画面が付くまでのタイムラグが大きく、表示されませんでした。そういうときは検索すれば恐らくわかります。
BIOSセットアップで起動する順番を変更します。これまでHDDを起動していたところをSSDで起動するように設定すれば、SSDに入っているOSでパソコンが起動できるはずです。
ただ、設定画面を見たら両方ともWindows Boot Managerになっていたので、どっちがどっちかわかりにくくなっていました。恐らく二番目のほうがSSDだろうと設定したら合ってました。
SSDにしたということで速度も変わっているはずです。CrystalDiskMark 6 (64bit) を使って速度を計測しました。
SSDは元々FドライブでしたがOSをSSDから読み込んだ影響か、Cドライブに。Windowsを起動する時間が短くなっていたので、既に速さが体験できました!
SSDにクローンした後にHDDを抜けばBIOSをいじったりする必要はなさそうです。
HDDのフォーマット
最後に、SSDをメインとして、HDDは大容量ファイルの保存先として利用できるように、HDDをフォーマットします。とはいっても、SSDに不具合が出たときに困ってしまうので、まだフォーマットしていないのですが。
フォーマットすれば普通のストレージとして使えるようになると思います。
参考にしたサイトは以下の通りです。
まとめ
思ったよりは簡単に作業できますが、SSDの選定とかトラブルが発生したときの対応力が問われそうです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!