Windowsでは、ステレオミキサーを使ってPCの内部音声を録音することができます。ただし、設定方法が少し複雑で、何かの設定が間違っていると録音ができずに詰まってしまいます。
私も設定方法がよくわからずに悪戦苦闘したので、備忘録として残しておきたいと思います。
(私の環境はWindows11ですが、Windows10でも同じように動作すると思われます。)
PC内部音声を録音する方法
1.ステレオミキサーを有効化
コントロールパネル > ハードウェアとサウンド(Hardware and Sound) > オーディオデバイスの管理(Manage audio devices)でデバイス選択画面が表示されます。
「録音」タブ内の「ステレオミキサー」を右クリックし、「有効」(画像では「Enable」)を選択します。
ステレオミキサーが表示されていない場合は、適当なデバイスを右クリックして「無効なデバイスの表示」(画像では「Show Disabled Devices」)にチェックを入れます。
2.ステレオミキサーを既定のデバイスとして設定する
ステレオミキサーが有効化されると「既定のデバイスとして設定」(上の画像では、「Set as Default Device」)が選択できるようになります。
緑のチェックマークがつき、「Realtek(R) Audio」の下に「既定のデバイス」と表示されれば設定完了です。
3.スピーカーを既定のデバイスとして設定する
「再生」タブに移り、「スピーカー」を既定のデバイスとして設定します。
スピーカーがPC本体に内蔵されていない場合、イヤホンジャックにイヤホンを差し込まなければ選択できないため、注意してください。また、USBやHDMI経由など、イヤホンジャック(OUT端子)以外から音声を出力することも無効です。
もう一点重要なことは、デバイスのコントローラが「Realtek(R) Audio」であることです。録音デバイスである「ステレオミキサー」と再生デバイスのコントローラが一致していなければなりません。
4.ステレオミキサーで音声がとれているか確認する
3で選択したスピーカーから音声が出力されている状態で、「ステレオミキサー」の入力状況を確認します。
音声の大きさに応じて、緑色のインジケータが変化していたら入力できています。
5.適当なソフトウェアで録音する
Windows 11には、デフォルトでボイスレコーダー(Sound Recorder)がインストールされています。
左下の入力デバイスに「ステレオミキサー」を選択した状態で録音ボタンを押せば、PCで再生されている内部音声を録音できます。
ステレオミキサーが無反応のときに確認すること
1.ステレオミキサーのボリューム設定
ステレオミキサーへの入力音声のボリュームが小さいと、マイクの音声が小さいのと同じように、音声をとることができません。
「録音」タブの「ステレオミキサー」を右クリックし、プロパティ > レベル タブでボリュームを変更できます。
2.スピーカーのボリューム設定
スピーカーの出力音声のボリュームが小さいと、ステレオミキサーが拾うための音声が小さくなり、音声をとることができません。
スピーカーのボリューム変更は、1と同じようにスピーカーのプロパティからも可能ですが、タスクバーの音量ボタンからも操作できます。
3.スピーカーの出力が複数存在しないか確認する
PCに複数のスピーカー出力が存在する場合、ステレオミキサーに対応するスピーカーが有効にならず、音声がとれないことがあります。
メインのスピーカーとして認識されるイヤホンジャックを利用する、あるいはすべてのイヤホンジャックを試してみてください。
4.ドライバが最新バージョンか確認する
この録音方法は、Realtekの適切なドライバが入っていることを前提としています。
「録音」タブの「ステレオミキサー」を右クリックし、プロパティ > 一般 タブのプロパティ(画像の「Controller information」内の「Properties」)を選択します。
「ドライバ」タブでドライバのバージョンを確認できます。もし、最新バージョンでない場合は、この画面から更新できます。
また、「詳細」タブを確認すると、値として「Realtek High Definition Audio」が入っています。