【レビュー】AGA治療開始から1年。体験談とメリット・デメリット

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髪の毛の生え具合や毛量がなんとなく気になり、AGAクリニックに駆け込んでから1年が経ちました。

今回は、治療を始めてわかったメリット・デメリットAGA治療の料金治療の体験談などをレビューのような形でお伝えします。実際にAGA治療してみてどうなの?効果はあるの?と思っている方に、私の経験を踏まえてお話しできればと思います。

(この記事はAGAクリニックの広告案件ではなく、あくまで悩みを抱えていた一個人の経験談なので、どのクリニックがよいか、評判が高いかなどの話はしません。治療費は安くはないため、ご自身でよく調べて納得してから治療してください。)

AGAとは?

AGAとは男性型脱毛症(androgenetic alopecia:AGA)の略称であり、男性ホルモンと遺伝が関連した脱毛症のことを指します。最近では「MPHL(male pattern hair loss)」と呼ばれるようになってきています。

“AGAについて”. メディカルノート. 2020-12-25. https://medicalnote.jp/diseases/AGA, (参照2024-03-10)

AGAでは、男性ホルモンの影響で細い髪の毛(軟毛)が増えたり、抜け毛が増えたりといった症状が発生します。

男性・女性かかわらず発症する可能性があるようですが、男性は20代後半からみられるようになるのに対し、女性は閉経後の発症が多いとされています。

薄毛治療と聞くと、ある程度年を重ねてからというイメージがありましたが、若いうちから治療したほうが効果は高いようです。(かくいう私は20代後半です)

薄毛になるメカニズム

AGAの発症は、男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)が影響しているとされています。

簡単に説明すると、DHTは髪の毛を伸ばす力を抑制するため、しっかりとした長さ・太さになる前に髪の毛が伸びなくなってしまいます。その結果、髪の毛が細く、早く抜けるようになってしまうようです。

治療方法

AGA治療では、DHTの影響を抑えて十分な長さ・太さのある髪の毛を生やすために、複数の薬を用いることが一般的です。

日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」として、エビデンス(科学的根拠)や専門家の意見に基づき、どのような治療が推奨されるか公開されています。

私は次のような治療を受けました。

1.頭皮への注射(メソセラピー)

髪の毛の成長を促す複数の成分(成長因子)やミノキシジルを頭皮へ直接注射します。治療開始から2~3か月行いました。

私は専門家ではないので確実なことは言えませんが、ガイドライン「CQ13:成長因子導入および細胞移植療法は有用か?」に該当すると考えられます。結論としては「成長因子導入および細胞移植療法は行わないほうがよい」とされ、まだ安全性や有効性の検証が十分でないことが理由として挙げられています。

ミノキシジルの注射に関しては、記述は見当たりませんでした。

2.外用薬

ミノキシジルを頭皮に塗布します。治療開始から半年程度行いました。

ガイドライン「CQ3:ミノキシジル外用は有用か?」に該当し、「ミノキシジル外用を行うよう強く勧める」とされています。

ミノキシジルは発毛効果が認められていて、市販薬でも使われている成分です。

市販薬では、ミノキシジルの配合割合が最大5%となります。クリニックでは、より高濃度な15%の外用薬を販売していました。

3.内服薬

デュタステリドとミノキシジル5mgの内服薬を購入していて、治療開始から1年経ったいまでも服用しています。ミノキシジルは、開始2年ほどで処方が終了する予定です。

ガイドライン「CQ2:デュタステリドの内服は有用か?」では、「男性型脱毛症にはデュタステリド内服を行うよう強く勧める」とされています。

デュタステリドは、男性ホルモンのテストステロンをDHTに変える5-α還元酵素(5-αリダクターゼ)を阻害し、AGAの進行を抑制します。

一方、ガイドライン「CQ14:ミノキシジルの内服は有用か?」では、「ミノキシジルの内服を行うべきではない」とされています。理由として、男性型脱毛症の治療薬として認可している国がなく、危険性が十分に検証されていないため、と記載されています。

国内で未承認のため、医師の責任の下で処方された場合に限り、使用できるようです。

AGA治療にかかる費用

私が利用したAGAクリニックでは、各治療方法の費用は以下の通りでした。

  1. メソセラピー:通常100,000円/回(モニター割引を使用したため、実質70,000円)
  2. 外用薬(ミノキシジル):不明(モニター割引で実質無料)
  3. 内服薬(デュタステリド):9,000円/月
  4. 内服薬(ミノキシジル):10,000円/月

メソセラピーとミノキシジル外用薬は最初の数か月で終了したため、年間の治療費は以下のようになります。

  • 治療1年目:年間約70万円
  • 治療2年目以降:年間約20万円

※モニターは、容易に個人を特定できない形で症例として利用・公開されることを前提とした契約になっています。

AGA治療のメリット・デメリット

AGA治療のメリット

1.発毛効果がみられた

治療を始めて2か月ほど経過したころ、確実に産毛が増えてきました。ただの肌だった部分に髪の毛が生え始めたのです。(良くも悪くも)薬がいかに身体に作用するかを感じました。

これまで市販の育毛剤を購入したこともありましたが、育毛剤はあくまで髪の毛に栄養剤を与えて土壌(頭皮の環境)を整えるようなものです。毛母細胞が頑張らない限り、髪の毛が増えることも強くなることもありません。

2.髪の毛の密度が上がった

以前は、髪を持ち上げると頭皮がだいぶ見えていました。しかし、治療によって髪の毛が増え、生え際の細かった髪の毛も太くなったことで、現在では特に不満を感じていません。

AGA治療のデメリット

1.治療費が高い

上記でも示したように、治療費はかなり高いのではないかと思います。

医療機関のため、保険証をお持ちくださいと記載しているクリニックもありますが、基本的に保険は適用されないでしょう。保険適用外となる美容外科の大半と理由は同じです。

2.副作用のリスク

ミノキシジル内服薬は国内未承認薬です。もともとは血圧を下げる降圧薬として開発されたため、血管を拡張する効果があります。

副作用の一つである多毛症を根拠として、発毛に利用しています。しかし、副作用はそれ以外にもあり、動悸、息切れ、呼吸困難、肝機能障害などの報告事例があります。

感想

私は、上記すべての治療を受け、現状では満足しています。定期健康診断でも異常はみられません。ただ、これはあくまで結果論でいわゆる「個人差」というものだと思います。これまで飲み続けてきたことが、今後どのような影響を及ぼすかはわかりません。

当初、クリニックの説明を受けただけでは、各治療方法の詳細をガイドラインレベルで認識できませんでした。

ミノキシジル外用薬とデュタステリド(あるいは、もう少し効果が和らぐフィナステリド)を利用すれば、AGA治療に有効であるとされているため、危険性や有効性が十分に検証されていないメソセラピーやミノキシジル内服薬は利用しなくてもよかったかもしれません(しかも、メソセラピーがなんといっても高い)。また、ミノキシジル内服薬の影響で髪の毛だけでなく、まつげや眉毛、手足など、全身の毛が増えました。

リスクをとってでも高い効果を必要とする状況にないのであれば、安全性が確認されている治療方法で始めてみるのがよいのではないかと考えています。

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